高電圧マイグレーション試験 ~1000V印加の絶縁耐圧確認~
概要
HV・EVなどの分野では、部品や基板について1000Vを超える高耐電圧化に対する要求がありますので、従来のマイグレーション試験では評価できない分野(高電圧化)に対応可能な試験の需要があります。
特に基板は複数の有機材料で構成されること及び複雑な工程で製造されることから カタログからではその信頼性が十分確保されているか不明な場合があります。
さらに製品の製造工程において基板へ部品の実装などが行われ、その工程で信頼性が 左右される事もあります。
したがって、基板・部品だけでなく、実装された製品においてもマイグレーションの発生の可能性があります。
高電圧に特化したマイグレーション装置
当社で製作したマイグレーション監視装置は特に高電圧に特化しております。
絶縁閾値付近の精度を求め、カスタマイズしております。
すでに多数の試験を行っており、アーク対策等の改良なども盛り込み済です。
また、多チャンネルにも対応し、1000チャンネルを超えるような大規模試験にも対応できます。
*試験のみならず、解析や試験パターンの作製も可能です。
概略図
設備紹介
1タワーで最大500chまでの試験が可能です。
計測器型番 :3706
計測器メーカー:keithley
印加電圧 :MAX1000V
チャンネル数 :48ch(カセット)
最大チャンネル数:MAX500ch(1タワー 12カセット)
マイグレーション発生事例
マイグレーションの発生は金属原子の移動を意味し、回路基板の場合にはパターン間で金属原子が移動することによりデンドライトが成長して最後にはパターン間のショートに至ります。
右の写真は回路基板におけるデンドライト発生・成長の様子を示しています。