非破壊解析技術 3D-CSAM
C-SAM(超音波顕微鏡)によるアバランシェ破壊痕の精査
通常の時間軸による解析画面では、工程をある程度含んだ画像になります。
そのため、パワーデバイスのアバランシェ破壊痕を解析する場合などで、時間軸に含まれた情報を見逃してしまう可能性があります。
そこで周波数分解機能および3D-CSAM機能により、現象を把握し、解析精度を向上しました。
※使用設備
高精度超音波顕微鏡「C-SAM Gen6」
Nordson Sonoscan社製
時間軸解析(一般的な解析)
超音波による解析は、A-SCANデータからチップの傾きや反り、不具合箇所の状態を配慮し、広めにゲート範囲を設定して、波形および平面画像を取得します。
それらの情報から技術者の経験により、工程を含めた不具合を推測しています。
深さ情報可視化と3D化
全点波形取り込み機能「VRM」から高さ情報を確認し不具合箇所の詳細を確認します。全点波形取り込みデータから3D画像を作成し従来の時間軸映像では検出しにくい部位を立体映像構築します。
黄色の丸囲み部は、はんだ内で異常突出している箇所です。
また、周波数分解にて、ピーク周波数画像と周波数のシフト情報から、高さを正確に求められる可能性があります。
周波数軸解析 高さ情報の精度アップ
フーリエ変換(FFT)データ測定とは、周波数軸にてフーリエ変換し、ピーク周波数の単一画像を取得して、具合箇所の状態確認等をする手法です。
下図の黄色の丸囲み部は、3D-CSAM画像にて特定した異常突出箇所になります。
設備機器紹介
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超音波顕微鏡