分析・故障解析
Analysis
分析・故障解析

X線CTを使った非破壊解析【STEP/STLファイル作成にも対応】

概要

自動車の電装化が進むにつれ、部品の採用車種や一台当たりの搭載部品点数が飛躍的に増大。開発段階においては、試作品の評価工数の短縮が、ますます要求されています。
従来、試作品の製造品質確認や信頼性評価は、破壊解析によるものが主流でしたが、工数もかかるうえに、問題が無かったとしても、一度破壊してしまった試作品や市場不良・工程不良品を元に戻す事は出来ません。
そこで、非破壊のままでも多くの有益なデータを得たい、直接目視できないモジュール内部の出来栄えを確認したい、信頼性試験による劣化調査を行いたい、といった要望が高まっています。
 
「クオルテック 名古屋品質技術センター」では、高い透過力と解像度を併せ持つX線CT「FF35」を導入。より良い観察の提案が可能です。クオルテックでは、今後も、開発段階の試作品や、市場不良品・工程不良品の非破壊解析サービスを強化していきます。

高分解能X線CTシステム「FF35 CT」について

X線CTシステムとは、様々な方向からX線透視データを撮影し、再構成することで、内部構図を立体的に把握でき、任意箇所の断面画像を得られる装置です。
 
「FF35 CT」は、厚みのある筐体も透過できる225kVのX線管と、高い分解能を持ち微細箇所の観察に適した190kVのX線管、二つのX線管を併せ持つCTシステムです。
 
150nmまでの微細構造を認識できる高解像度観察が可能。また、積層物のCTに適したヘリカルスキャン機能も搭載しています。オプションとして、計測機能を保有しており、寸法測定も可能です。
 
<主な分析用途>
・はんだ接合部の状態観察(ボイド、クラックの有無)
・電子部品や電子機器内部の損傷状態調査
・パワーモジュール等の内部構造解析
・3D観察データを、STLデータに変換することが可能。
 STLデータを利用してCADのデータとの比較ができます。
 図面と実物との出来栄えの差異を確認できたり、
 他社製品を自社製品の比較(リバースエンジニアリング)にも活用できます。
・成型品や鋳造品内部の空隙有無調査
 
<右の写真について>
観察対象:GaNパワー半導体(TO220パッケージ)
目的:内部構造の確認

高分解能X線CTシステム「FF35 CT」装置スペック

・管電圧:①225kV ②190kV(X線管を2台搭載)
・認識解像度:①≦4μm ②≦150nm
・最大サンプルサイズ:直径300×高さ500mm
・最大サンプル重量:30kg
・寸法測定精度:8μm+L/75mm(サンプル長さ)
 (VDI/VDE2630-1.3規格準拠)
 
※こちらのX線CTが出力したデータから、3D CADファイルの中でも代表的な中間ファイルである「STEPファイル(有償オプション)」や「STLファイル」の作成にも対応いたします。費用や納期など、詳細はお問い合わせください。