観察に広域ミリングが必要とされる、電子部品などに有効な「ワイド断面ミリング」
概要
イオンミリングにより、高倍率SEM観察などのための、微細かつ高精度な断面試料を広範囲に作製します。
特徴
アルゴンイオンビームを照射し、スパッタリング現象を利用することで、機械研磨では難しかった高分子や金属、複合材料など、さまざまな試料を無応力で加工できます。
応力をかけないため、より歪みがなく、試料の結晶構造を壊さずに、積層形状、結晶状態、異物断面、微細な剥離確認の分析が広範囲に可能です。
ワイドエリア断面ミリングホルダを使用することにより、最大8mm幅まで広げることができ、広領域が必要なBGA・CSPなど電子部品の加工が可能です。
設備紹介
メーカ:日立ハイテク
型番:ArBlade5000 所有台数:2台
・イオン加速電圧:3~8kV
・ミリングスピード:1000μm/h(加速電圧:8kV,試料:Siエッジ距離:100μm)
・ミリング範囲:1mm~8mm
・最大搭載試料サイズ:W20×D12×H7mm
・使用ガス:アルゴンガス
・機能:イオンビーム間欠照射
用途
ワイヤボンディングの接合部断面。
はんだ接合部断面。
薄膜厚み確認。
微細な剥離確認。
カーケンダルボイド確認。
事例写真
BGAのはんだボール断面SEM画像