自動車の内装に使用される各種材料の耐フォギング性の評価が可能です。
概要
主に自動車用内装製品・内装材の試験として用いられ、部材から発生する揮発性物質によるガラスの曇りを評価する試験です。
インパネやドアトリムなどの自動車用内装材に含まれる添加剤が高温になった車内で揮発し、外気で冷えたフロントガラスなどの内面に付着して白く曇らせ視界を妨げることがあります。 自動車業界ではフォギング性能は重要視されており低VOC(揮発性有機化合物)材料が良好とされています。
デザインを重視する自動車の内装材料では、フォギング性および長期耐熱性に優れた材料の検討と効率よく生産することのできる製造法を検討する必要があります。
詳細
評価方法として、光沢法と重量法があります。
光沢法は試験片をビーカ内で100℃に加熱し、製品から発生する揮発性物質・昇華物質によって、20℃に保ったガラス面に付着した曇りの量を光の反射率(曇値)で表示します。
実施例として、曇値で50 %以下は不採用、50~70 %は良好、70 %以上は非常に優秀などと規定されています。
また、重量法は揮発物質を一定面積に採取し、重量測定を行います。
自動車メーカによる規格値はそれぞれ異なっているため、これに応じた対応を実施しております。
評価方法
1)グロス法(光沢法)・・・・曇りの度合いを光の反射率(曇値)で表す。
2)重量法 ・・・・汚染物質の凝縮を質量で表す。
対象物質
・主に自動車用内装材
・樹脂成型品
・繊維
・皮革製品 など
試験方法紹介 (光沢法の場合)
オイルバスに入れたトールビーカにサンプルを投入し、冷却されたガラス板に揮発成分を付着させます。
試験用途
自動車のインパネやドアトリムなど内装に使用される各種材料の耐フォギング性評価。
対応規格
・DIN75201-A(グロス法)
・DIN75201-B(重量法)
・ISO 6452
・DIN 75201