TMA:熱機械分析
概要
熱分析は樹脂や金属材料などに熱を加えた際に生じる物理量の変化を観測する手法で、融解、分解、ガラス転移、膨張・収縮等の評価が可能です。物性を評価する事で、材料分析、不具合改善等に役立てる事ができます。
TMAの原理
TMA(Thermomechanical Analyzer)は試料温度を変化させながら一定の荷重を加え、試料の寸法変化を測定可能です。圧縮・膨張、引っ張り、針入れの測定モードを使い分けることで、様々な試料形態に対応可能です。
評価内容
線膨張率、軟化温度、ガラス転移温度等
設備紹介
熱機械分析装置
TMA-60 島津製作所製
測定温度範囲:室温~1000℃(圧縮・膨張測定時)、室温~600℃(不活性ガス中における引っ張り、針入れ測定時)
試料寸法:直径8×20mm以下(圧縮・膨張、針入れ測定時)、幅5×厚さ1×長さ20mm以下(引っ張り測定時)
分解能:変位0.25µm、荷重0.1mN
測定例
109℃付近で膨張率に急激な変化が観測されており、ガラス転移による変化と考えられます。
ガラス転移温度や、任意の温度帯で線膨張係数を評価する事が可能です。
104℃付近で膨張率に急激な変化が観測されており、軟化による変化と考えられます。