新規格や-40℃の低温にも対応「塩水シャワー試験」
概要
これまで、日本国内ではJISやJASO規格で噴霧塔方式が採用されてきましたが、自動車腐食試験規格の中心であるJASO M609が2024年5月に改定されたことにより、新たに欧米などで既に採用されている塩水シャワー方式による腐食試験が導入される事となりました。
本試験の特長
塩水噴霧と塩水シャワーの1番の違いは流量です。塩水シャワーは液滴が大きい分、単位時間により多くの塩水をサンプルに付与することができ、短い時間でサンプルを濡らすことが可能です。
短時間でサンプルを濡らすことが出来るので、塩水噴霧に割いていた時間を他の乾燥工程や湿潤工程などに使用する事ができます。
塩水シャワー試験機 ascott製 AT1300iP/9 ▶

用途
主に、コンプレッサー、パワーコントロールユニット(PCU)、エレクトロニックコントロールユニット(ECU)など、車載部品に対する塩害による腐食の評価など、耐腐食性の比較や品質管理に用いられます。
また、試験前後の腐食度合いの評価では、外観観察(孔食深さなど)・重量測定・剥離試験・強度試験・断面研磨・分析などが可能です。

対応可能規格
・JASO M609: 2024
・JASO M610
・各種JIS
・SAE J2334
・CATCH
※主要な国内外の自動車メーカーの規格に対応可
試験装置のスペック
サンプル設置範囲
・パターン1
奥行470×幅1000×高さ270㎜(概寸)
・パターン2
奥行650×幅410×高さ310㎜(概寸)
※噴霧ノズル(中心)を挟んで上記サイズ2ヶ所設置可能
※サンプル重量は約250kg(メッシュラック設置時の面荷重)
パターン1図
パターン2図