日本をはじめ、世界が激しく動き出しています。人間をはじめとするすべての生命を尊重し、地球環境そのものを守る意識と行動が世界中で進められています。一方で、私たちの生活をより一層快適にする要望は、先進国だけではなくあらゆる地域に広がりつつあります。製品の品質向上やそのコスト低減、量産立ち上げ、新製品の開発など、全てが世界・地球規模にて目まぐるしいスピードで変革、進歩する時代を迎えました。

　弊社においては、市場がはじめて経験すると言っても過言ではない厳しいニーズにお応えするべく、分析・故障解析・信頼性評価・微細加工の技術やノウハウの提供や、お客さまとの共同研究なども行ってまいりました。創業当初の「再現実験を繰り返し、問題の真の原因を突き止め、改善策を提案する」精神は、現在も受け継がれ、独自の社風や文化を形成しています。

　激動の世の中にあって、私たちの技術や研究は何のために存在しているのか。それは、地球上の皆さんが「笑顔」で過ごせるための技術や知見の提供にあると考えます。弊社が目標とする「未来品質」には、お客様はもちろん、従業員や地域の方、弊社を取り巻く全ての方々に笑顔をお届けしていく会社でありたいという想いが込められています。

　技術者としての情熱と客観的なデータの蓄積を大切にし、製品の安全・環境・快適性の向上に対して、お客様に満足と感動を提供し、社会に貢献できる企業を目指しています。1つの分野に特化した会社は多くありますが、あらゆる分野をワンストップで分析、研究する「トータル・クオリティ・ソリューション」が弊社の強みです。

　また、私たちの仕事はサービス業であり、技術者もホスピタリティの精神がなければ成長できません。創業時から「そうじ」を重んじており、単に「そうじ」という作業をすればよいというものではなく、根底はホスピタリティの精神に通じています。毎朝、「そうじ」をしていれば、はっきりとわかることがあります。仕事が多いとそれに応じて、作業場所も汚れます。コロナ禍で仕事がなければ、作業場所は汚れません。「そうじ」を通じて、仕事ができるありがたみ、お客さまへの感謝の気持ちが手に取るようにわかります。これが「手触り感」に通じると思います。

　この「手触り感」とは本質に触れることだと思います。私たちが目指す「未来品質」、少し先の未来に触れたような瞬間、これもまた「手触り感」と言っていいかもしれません。現場の技術者が中心となって、自ら経験したこと、問題を解決した体験をもとに、人・社会・環境すべてが安全で豊かな未来を実現できるように、これからも日々励み続けてまいります。